美術館に行くのが好きだ。
過去にも何度か、企画展を見に行ったことをネタにブログを書いた(声に出して読みたいお名前「ズビグニエフ・リプチンスキ」 - どんな言葉で君を愛せば|@oyasumitte)。
興味を持ったものに関してはわからないなりに色々見て回ろうと努めているけれど、結局自分がそこから何を学んだのかはよくわからないことの方が多い。川の水を勝手に緑にしたり地下鉄の車内に派手な絵を描いたりする行為がアートになったり器物損壊になったりする、そのボーダーラインがどこにあるのかだって、私には全然わからないのだ。いつまでたっても。
自分がいつどこでどんな芸術作品を見るかということでさえ、わからないこともある。最近の私といえば、
ロンドンナショナルギャラリー展への道ですがツイッターで行きたいという気持ちを表明してから一歩も進んでいません🌻日時指定予約制だっけ まだ行けるのかな
— さやか (@oyasumitte) 2020年7月10日
しつこくロンドンナショナルギャラリー展に行きたがってきた。それから、実は密かに気になっていたのが東京都美術館の「The UKIYO-E 2020 日本三大浮世絵コレクション」なのだが、どちらも日時指定予約制なのだ。何の予定も入らなかった休日に、ふらっと見に行くというのが難しい。
そんな折、もし暇ならとお誘いをいただいて当日飛び込める美術館に行ってきた。東京都現代美術館である。
(画像出典: https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/olafur-eliasson/)
東京都現代美術館の立地は、半蔵門線「清澄白河駅」より徒歩9分、都営大江戸線「清澄白河駅」より徒歩13分、東西線「木場駅」より徒歩15分(またはバス)、都営新宿線「菊川駅」より徒歩15分(またはバス)。絶妙な距離感だ。良く言えばほどよく散歩ができる。
現在の展示は以下の4つ。
- MOTコレクション「いまーかつて 複数のパースペクティブ」
- オラファーエリアソン「ときに川は橋となる」
- 「もつれるものたち」
- 「おさなごころを、きみに」
目当ては2のオラファー・エリアソン「ときに川は橋となる」だったのだが、ちょっと迷って3,000円ですべて見られるチケットを購入。
入場制限で少し待ったものの、全体を3時間程度で見て回れた。
「ときに川は橋となる」は、視覚的にとにかく映える。インスタ映えする展示が多い。
こういう時に「光と幾何学に対する彼の長年の関心が反映されているわね…」などと呟くとこなれ感を出せる気がする。
見ていて綺麗なものが多く、難しいことがわからなくても楽しい。シンプルにおすすめだ。
「おさなごころを、きみに」も良かった。
他の展示に比べて明らかに子どもが多く、体験型の作品で彼らがキャッキャする横で大人が振り回されている光景が微笑ましくて眩しい。
かくいう私も新しい名前を与えてもらったときはキャッキャしてしまった。彩香、さやかと読めなくもなくて絶妙だ。今の爽(さやか)という名前は私の名前候補第2位だったもので思い入れがあるのだが、いつか飽きたら彩香に変えてもいいかもしれない。できるなら、そんなことになる前にツイッターを寿退会したいけれど。
最近は本当に息を吐くように「結婚したいな」と言っている。いつか終わるありがちな恋愛でもう泣きたくない。安定がほしい。私が愛だと信じたかったものは全然愛じゃなかったみたいだったから、一層強く法にも縛られたいと思うようになっているのかもしれない。
1日音沙汰ないくらいで相手が不安にならないような日頃の行いが愛なのかなって最近思ってるのだけど違ったら笑ってほしい
— さやか (@oyasumitte) 2020年6月10日
連絡がまめに来なくたって大丈夫、大好きだしちゃんと大切にされてるって祈るように待ってた1か月も、だんだん彼に惹かれていった7か月も、結婚に至らなかったから等しく無駄だったのかな。積極的にそう言いたくはないけれど、そのくらいの気持ちで今度こそ結婚まで繋がる道を選びたいわね。道を選ぶというか探すというか、一緒に探したり作ったりしてくれる相手を見つけるというか……。
いやほんと、結婚、果てしなく遠くないか?
私みたいな状態の人が、新たな関係作りのために、どこの馬の骨とも知れない距離感の相手とデートに行く先としても「ときに川は橋となる」は良いと思う。
最初は食事というのがベタだと思うけれど、話が面白くない相手と飲むお酒はどう頑張っても美味しくならない。一方自分が見たい美術展であれば、相手が本当に馬の骨でしかなかったときにも、綺麗で面白くて良いもの見られたからいいかと穏やかな気持ちになれるはずだ。
オラファー・エリアソン ときに川は橋となる | 展覧会 | 東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO
しつこいようだけれど、「ときに川は橋となる」は芸術に関して難しいことが全然わからなくても、わかりやすく綺麗なのでおすすめ。自分が見たあとで人に気軽に勧めやすく、話の種になるところも良い。
作品のおしゃれな写真を撮ろうと懸命にカメラを構える人が男女とも結構いたので、そういう楽しみ方もあるなと思った。9月まで開催されているので、機会があればぜひ。
おやすみなさい。さやかでした。