どんな言葉で君を愛せば、

22歳新卒、OL人生のスタート

あの人が嫌味や皮肉ばかり言うのは性格が悪いから?

こんばんは。さやかです。入社3日目の研修を終えて,帰宅する電車の中でこのブログを書き始めています。まだ働き始めたわけではないのに夜にはヘトヘトで帰り,ごはんを食べてお風呂に入って一応目覚ましをセットして何となくテレビを聞き流しながらスマホを見ていたら寝落ちて,朝はなんとか起きて顔を作ってスーツに袖を通しまた研修へ,というリズムができつつあります。文章と向き合う気力がなくて本はおろか人の書いたブログすら斜め読みが限界です。ということで今夜も前回に引き続き新卒OLとしてお気持ちポエムを書き殴らせてください。

 

学生という他所様から組織の底辺へ

2019年3月31日まで私たち19卒の民は,会社から丁重に扱われてきました。4月から働く会社にとって,まだ他所者だったからです。就活生や内定者として会社にお客様扱いされ続けた1年間を経て,この春ついに会社という大きな三角形の中に「新入社員」とかいうド底辺層として組み込まれることになりました。昨年度は面接やイベントで会社に呼ばれれば一々「お越しいただき」とか「足をお運びいただき」などと慇懃無礼にお礼を言われていたのに,研修で浴びせられる言葉は「会社に貢献しろ」「人(会社)の役に立て」などとにかく我を捨てて若さを差し出せという意味の言葉のオンパレード。誤解のないように言っておきますが弊社はブラック企業ではありません。歴史が長く給料は基本的には年功序列で,福利厚生が充実している所謂日系大手企業というやつです。

 

3月31日と4月1日との間に横たわる谷

社員さん(という私の言い方自体,まだ学生気分が抜けていない証拠だと思うのですが)は私たちに繰り返し「もう学生ではないのだから(いち早く会社の役に立つ人間になるように)」とか「君たちが研修を受けているこの時間に対して 価値を生み出していない君たちに対して 会社は給料を払っている,この意味がわかるか?(研修で身に着けたスキルで稼いで会社に貢献できるようになれ)」などと言ってきます。もちろん内容にはおかしいところはなく,もっともなことです。お金をもらって研修を受けているし,確かに仕事を教わっていない新卒なんて何の役にも立ちはしません。お金だけかかって会社に利益をもたらさない金食い虫です。そんな幼虫を雇って成虫になれるように餌と安全な環境を与えて育ててくれる日系企業はとても優しいと思うし,私はそれがよくて就活でも日系企業以外は考えませんでした。恩を仇で返すなよと,会社が私たちに言ってくることは一点の曇りも無きド正論です。ただ,30年度と31年度の境目,たったそれだけを越えたことによってあまりにも企業側の態度が変わることに私自身は少し戸惑ってしまったのは確かです。

 

叱れない大人は言葉に棘を生やす

新入社員の研修中の気の緩み方や,講師へのリアクションの薄さに苛立つ上司の皆さん。しかしどんなにポンコツで金食い虫な新卒であっても,どんなに腹が立っても,怒鳴ったり張り倒したりして泣かせるわけにはいきません。そんなことをすればせっかく採用したフレッシュマンが会社に来なくなってしまうか,もしくはパワハラだの何だのと言われて自分の立場が不利になるかもしれないからです。会社が一部の研修を外注する研修会社の講師や研修コンサルは,キツイ言葉も使います。噂に聞いたような洗脳研修もどきのような時間もありました。でも社員は決して私たちに声を荒らげられず,それでもやはり完全に我慢はできないのでしょう。彼らの飲み込めない苛立ちが,チクリチクリと言い回しや言葉の節々に表れて私達ハッピーポンコツ19卒を刺してきます。

最初は「嫌な言い方するなあ…」と思いました。この人たちはもしかして性格が悪いのではないかと。私はこの人たちの下で働き続けられるのだろうかと。いっそハッキリと怒ってほしい。私たちに腹を立てたことを表明して,猛省を促してほしい。怒りの理由が正論だと感じればもちろん反省するし,それで上司を嫌いになったり訴えたりしないでしょう。少なくとも私に関して言えば,嫌味っぽく言われる方が「この人はどうしてこんなに嫌な言い方をするのか」と考えてしまい,自省から遠のいてしまう気がしています。

 

優しい社会は、私には少し窮屈だ

社会的な立場や暴力暴言など,あらゆるパワーに物を言わせる支配に対して厳しい目が向けられるようになった昨今。叱り方さえ窮屈になった優しい社会では、理性ある大人は腹が立っても若輩者を怒鳴りつけることは敵わず,双方に圧倒的なダメージを与えないような方法で怒りを逃すしかありません。つまり,苛立ちを飲み込んで自己消化できなかったり,自分より立場が下な者にそれを伝える必要があると判断したりする場合,伝える相手の脇腹を針で刺すような嫌味を言うしかなくなっているのではないかと思いました。

思うに私は根が体育会系の人間です。上下関係がはっきりしていて「先輩の言うことは絶対。なぜなら先輩だから」という環境の方が落ち着きます。中学のとき,部活の3年の先輩は新入生の私たちに「やれ。やらないなら○ね」と言うのが口癖だったし,2年の先輩は私たちに『○○部十則』なるものを教えてくれました。先輩には気付かれる前に先に挨拶しろ,1年は最初に来て先輩のために部室を開けろ,ただし部室には入るな(外で着替えろ),先輩のスパイクを磨け等々。できなければ即ち死あるのみでした。日大某部のタックル事件など,体育会系の力関係によって良くない歪みが生まれてしまう事例は確かにありますし,また少なくもないのでしょう。斯く言う私も中学時代には二度と戻りたくありません。でもはっきりと叱られない優しい関係より,怒られるべきときは怒られて締められるべきところは締められて,でもチームプレイが求められるときにはお互い切り替えて全力で協力できる……というような関係の在り方の方が,私は好きなのだなと思いました。

 

大人は叱ってくれない

理性ある賢い大人は叱りつけるリスクもコストもなかなかとってはくれないし,嫌味っぽく回りくどい言い方をするのは決して性格が悪いからではなく,そうせざるを得ない今の状況があるのだろうというのが社会人3日目の私の考察です。私たちはまだ3日目だから叱られていないだけなのかもしれないし,もしかしたらまだ会社の底辺と他所様の間のような位置付けだから社員さんも遠慮があるのかも,とも考えられるでしょうか。こんな面倒な私を含む新入社員を穏やかに洗脳教育して企業人に仕立てなければならない先輩社員の皆様には心から同情しますが,それでもやっぱり私はネタツイ以外で嫌味や皮肉を言う大人にはなりたくないです。反面教師は見つかったから,憧れの存在も社内で見つけたいなあ。

…というわけで,本日も最後までお付き合いくださりありがとうございました。明日も引き続き研修頑張ります。おやすみなさい。さやかでした。

「勝てないお前が悪い」
「勝てない私が悪い」
勝てないお前が悪いから

♪ ニュートンの林檎 / ハルカトミユキ

真夜中の言葉は青い毒になり、鈍る世界にヒヤリと刺さる。

真夜中の言葉は青い毒になり、鈍る世界にヒヤリと刺さる。